引き寄せの法則 鏡の法則

鏡の法則としての「引き寄せの法則」〜抵抗を手放し、いま起きていることに光を見つける〜

宙音あかり(そらね あかり)

心の奥にある光を見つめ、言葉にのせて届けています。 孤独や不安を抱えながらも、どこかで「宇宙とのつながり」を信じている方へ。 日常の小さな気づきを通して、魂がほんとうの自分に還る旅を、ともに歩んでいけたらうれしいです。

宇宙を流れる大きな法則のひとつに「引き寄せの法則」があります。

よく「磁石のように似たものが引き寄せられる」と表現されますが、これはただの願望実現のテクニックではなく、もっと深い意味を持っているのです。

私はときどき「引き寄せの法則」を「鏡の法則」と呼びます。

なぜなら、私たちの内側にあるものが、そのまま外の世界に映し出されるからです。

映画館のスクリーンのように、自分の内面がそのまま現実に投影されるのです。

内面と外の世界のつながり

この仕組みの目的は、私たちが自分の内側にある波動を“外側の鏡”として見て、気づきを得るためにあります。

たとえば、自分の中に「自己否定」があると、その波動にぴったり合った出来事や人間関係が現実に現れます。

それは決して罰ではありません。

「自己否定」を体験することで「自己肯定」を強く望むようになり、その方向へと成長していくからです。

つまり、外側の現実はいつも私たちの内側を映す鏡であり、そこから新しい願いや気づきが生まれ、魂が広がっていくのです。

それでも苦しくなるとき

しかし、この法則には大きな落とし穴もあります。

たとえば、幼い頃に傷つく体験をした人は、そのトラウマの波動に合う出来事をまた引き寄せてしまいます。

本当はいちばん「愛」や「優しさ」を必要としているのに、なぜかまた同じ痛みを呼び込んでしまうのです。

これは法則としては“公平”ですが、人の心にとってはとても過酷です。

痛みの波動がさらに痛みを呼び、それがまた波動を強め、次の痛みを引き寄せる…。

そのスパイラルに苦しむ人は少なくありません。

「自分のせい」にしないでください

さらにやっかいなのは、「引き寄せの法則」を知った人たちの間で起こる“自己責任の押しつけ”です。

「病気になったのは、あなたの思考が悪いから」

「うまくいかないのは、あなたの波動が低いから」

こんな言葉を浴びせられたら、どんなに心が傷つくでしょうか。

確かに外側の現実は内側とつながっています。

でも「全部自分のせい」と決めつけるのは、ただのスピリチュアルを装った暴力でしかありません。

視点を二つに分けてみる

ここで大切なのは、「私たちには二つの視点がある」ということです。

ひとつは肉体を持つ“いまの自分(小さな視点)”。

もうひとつは、魂としての“大きな自分(高い視点)”。

現実には、この二つの視点の引き寄せが同時に働いています。

たとえば、小さな自分は「愛が欲しい」と強く願います。

しかし大きな自分は「愛を深く知るためには、まず“愛ではない体験”を通る必要がある」と理解しています。

そのため、あえて愛とは正反対の出来事を引き寄せることもあるのです。

その体験を通じて、「これが愛ではない」と気づいたとき、初めて本当の愛に向かって進めるからです。

「望まない出来事」に隠された宝物

ですから、いま自分が直面している望まない出来事も、別の視点から見れば“魂の願いにぴったり合った体験”かもしれません。

私自身、かつて望まない現実に巻き込まれ、「なぜこんなことが起きるのだろう」と自分を責め続けたことがあります。

しかし、深い癒しの過程を経て、ある瞬間に気づいたのです。

「これは避けるべき出来事ではなく、むしろ私の魂が求めていた学びだったのだ」と。

その瞬間、抵抗がすっと消え、同じ状況がまるで違って見え始めました。

「起きていることは起きるべきこと」

「嫌な出来事は、自分の波動が低いから」

「もし本当に整っていれば、こんなことは起きないはず」

そんなふうに自分を責めるのは、もうやめていいのです。

いま起きていることは、必要だから起きています。

それが嫌な体験に見えても、魂の大きな視点からすれば、あなたの望みを叶えるための通過点かもしれません。

さいごに

私たちは、引き寄せの法則が働く宇宙に生きています。

でもそれは「いいことだけを引き寄せるゲーム」ではありません。

ときに痛みを通して、愛を知ることもある。

ときに失敗を通して、本当の自由を理解することもある。

だからこそ、いまのあなたの現実を「間違い」と決めつける必要はないのです。

もし苦しい出来事の中にいるなら、少し深呼吸して、こうつぶやいてみてください。

「これは私に必要だから、いま起きている」

その視点に立つと、抵抗がやわらぎ、隠されていた光が少しずつ見えてきます。

そしてその光こそが、次の扉を開く鍵になるのです。

✨今日の問いかけ✨
あなたはいま「望まない」と感じている出来事の中に、どんな光が隠れていると思いますか?