統合 自己受容

「性」と「エネルギー」〜自分を受け入れるための静かな対話

宙音あかり(そらね あかり)

心の奥にある光を見つめ、言葉にのせて届けています。 孤独や不安を抱えながらも、どこかで「宇宙とのつながり」を信じている方へ。 日常の小さな気づきを通して、魂がほんとうの自分に還る旅を、ともに歩んでいけたらうれしいです。

こんにちは、宙音あかりです。

 

今日は少し、静かに語りたいお話があります。

それは「自慰(じい)」──つまり、自分の体に触れて感じることについて。

 

この言葉を聞くだけで、どこか恥ずかしさや罪悪感を感じる方も多いかもしれません。

けれど、実はそれはとても自然な行為なんです。

私たちは肉体を持って生まれてきた存在。

そして、肉体とは「快(ここちよさ)」に向かう性質を持っています。

■ 「快」を感じることは、生きる力

小さな子どもが自然に自分の体に興味を持つように、

「感じること」への好奇心は生まれつきのものです。

 

ところが、私たちは育つ過程で

「恥ずかしいこと」「悪いこと」と教えられてきました。

その結果、自分の体をまるで「いけないもの」として

切り離してしまった人も少なくありません。

 

でもね、体が感じる心地よさは、命のエネルギーそのものなんです。

それを否定するということは、自分の命の流れを否定することにもつながってしまいます。

■ エネルギーを「意識的に使う」

自慰という行為には、良い・悪いという二面性があります。

大切なのは「どんな意図でそれをしているか」。

 

たとえば、自分を癒すために、

あるいは創造的なエネルギーを高めるために行うなら、

それは心身を整える素晴らしい方法になります。

 

感じる喜びは、全身のエネルギーの流れを整えます。

酸素が深くめぐり、血流がよくなり、心がゆるみます。

それによって、痛みが和らいだり、免疫力が高まったりすることもあるんです。

 

一方で、そのエネルギーを「ただの逃避」に使うと、

逆に自分を消耗させてしまうこともあります。

■ 「逃げるための快」ではなく、「生きるための快」を

多くの人が無意識のうちに、

ストレスや孤独から逃れるために自慰をしてしまうことがあります。

 

それはまるで、心の痛みを一時的に麻痺させる薬のよう。

でも根本の悲しみや不安は、そのまま残ってしまいます。

 

自慰そのものが悪いわけではありません。

ただ、それを「心の痛みから逃げるため」に使うのか、

「心と体をつなげるため」に使うのか。

そこに、大きな違いがあります。

 

もし、あなたが今「なんとなく虚しい」「終わったあとに罪悪感が残る」と感じるなら、

少しだけ立ち止まってみてください。

 

その行為の奥に、何か満たされない思いが隠れていませんか?

寂しさ、孤独、愛されたい気持ち…。

それに気づくことこそが、癒しのはじまりです。

■ 「自己親密」とは、自分にやさしく触れること

自慰にはもうひとつの大切な側面があります。

それは「自己親密(セルフ・インティマシー)」を育てるということ。

 

自分の体を知り、どこが心地よくて、

どんな触れ方が安心するのかを感じること。

 

それは、他者との関係を深める土台になります。

自分の心や体を理解していなければ、

誰かと本当に深くつながることは難しいのです。

 

「自分を知る」ことは「愛を知る」こと。

他人に優しくしたいなら、まず自分に優しく触れることから。

■ 性エネルギーは「創造の力」

性のエネルギーは、ただの欲ではありません。

それは「命を生み出す力」であり、「創造の源」でもあります。

 

その力を意識的に使えば、

アートや仕事、人間関係、人生そのものを豊かにすることができます。

 

だからこそ、そのエネルギーをむやみに「放出」して終わりにするのではなく、

体の中をめぐらせ、呼吸とともに全身に広げること。

 

それは、自分の中の生命力を満たす練習になります。

自分の体を尊びながら、ゆっくりと感じること。

それは「生きている」という感覚を取り戻す、静かな瞑想のような時間です。

■ 「恥」ではなく、「神聖さ」を感じて

古い教えの中には、「性は罪」とされてきたものもあります。

でも、本当の宇宙はそんな罰を与えたりしません。

 

私たちは、愛とエネルギーの流れの中に生きる存在。

性も、その自然な一部です。

 

だから、自分の中の性的な感覚を否定しないでください。

それはあなたの命の証であり、

あなたが「愛そのもの」であることを思い出すためのサインでもあります。

■ さいごに

自慰という言葉には、まだまだタブーの影がつきまといます。

けれど、それは「自分と向き合う行為」でもあります。

 

逃げるためではなく、癒すために。

恥じるためではなく、理解するために。

 

自分の体と心に、やさしく「こんにちは」と言ってあげる。

その瞬間、あなたの中のエネルギーは光に変わり、

生きる力として、静かに流れ始めます。

 

性は、恥ではなく、祈りのようなもの。

自分を愛することから、すべての愛は始まります。

あなたが今日、少しでも「自分を優しく見つめる時間」を持てますように。

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